ISBN-4096804193
1999年/小学館
2200円
ブックデザイン:
鈴木成一デザイン室
ハワイの写真集なんて聞くと、ビーチとかフラダンスとかが頭に浮かんで、別に見たくなーいなんて思ってしまいますが、この写真集は「え? これハワイ?!」と思うはず。それもそのはず、ここは西ハワイ。だいたい西ハワイなんて知ってました?保護区に指定されているので、勝手に入ることは出来ないし、許可を受けて入る場合も、着るものから機材まですべて一度冷凍されて、種や虫を持ち込まないようにしなければいけないのだそう。そんな西ハワイで撮られたこの写真集では、海や空の美しさはもちろんだけれども、何と言ってもイキイキとした鳥達に魅了されます。撮影は動物写真の第一人者、岩合氏。アサヒスーパードライのCMで一般にも有名になりました。鳥って、哺乳類に比べると、表情がない、なんて思っていましたが、撮る人が撮ると違う。ちゃんと皆違う顔をしているのね。オオグンカンドリという6メートルもある大きな鳥がいて、こいつは自分では魚を捕れないから、他の鳥から取り上げるイヤなヤツなんだけれど、嵐の日には一生懸命羽でかばってヒナを守ってる。そんな鳥の親子はとってもいい表情をしています。
悲しい写真もあります。保護区であっても海はつながっているから、ゴミはどんどん流れ着いてくる。人間のせいで食性が変わった鳥が、全身ハエまみれになりながらハエを食べている写真は衝撃。
いろんなメッセージもあるけれど、ぼんやり眺めているだけでも、とっても気持ちいい写真集。ページの間から風が吹いてくるような、「風がいい写真集」。文句なしのオススメ。
ところで、小学館が出しているこのサイズの写真集って、安いし、場所もとらないし、いいですよね。写真集は豪華でなければ、なんていうのはもう時代遅れかも。