ISBN-4152077298
1991年/早川書房
1553円+税
240頁
装幀:高木桜子
同じ作家の2冊目を取り上げるのは難しい、ということを前回書いたばかりなのだけれど、またしても2冊目の作家。でもこれは以前書いた、ご存知『
悪童日記』の続編に当たる本です。『悪童日記』はとても衝撃的で、すぐに続編を読みたい、という気もしたのだけれど、今まで手を出さなかったのは、本にしろ映画にしろ、続編が第一作を超えることはほとんどなく、むしろがっかりさせるようなものが多いので、続編を読むことで、せっかくの気分を台なしにしたくなかったから、という理由もありました。
で、実際読んでみて……やはり一作目にはかなわないと思いました。といっても本書がつまらないわけではなくて、一作目がずば抜けていたのだと思います。「ぼくら」でありながらまるでひとりかのように行動する主人公たち。名前もなく、感情もなく、事実だけが連ねられていく、追いつめるような文章。それが本書では、第三者によって語られ、「ぼくら」にも、周りの人びとにも名前が与えられる。だいぶ普通の小説に近づいた、というのが読みながらの印象でした。それでもラストには「え?どういうこと?」と思うようなことが用意されている。でも、第一作のラストの衝撃にはおぼつかないけれど。
ともかく、この今まで読んできたすべてをひっくり返すかもしれないような終わり方に、これは次の完結編『
第三の嘘』を是が非でも読まなければ、という気持ちを強くするのでした。で、早速借りてきたので、今月中には全三作を読んだ感想をアップできると思いますので、お楽しみに。