『ナターシャ』デイヴィッド・ベズモーズギス

Natasha and other stories by David Bezmozgis/小竹由美子=訳

ISBN-4105900463
2005年3月
新潮社クレストブックス
1700円+税
200頁/四六仮フランス装
Photograph
=Yoko Takahashi
Design=Shinchosha
Book Design Division
まさにクレストブックス、という1冊。著者はラトヴィア生まれのカナダ育ちでユダヤ人。この短篇集の主人公一家もラトヴィアからカナダに移住してきたユダヤ人なので自身の体験も交えているのかしら。
内容は想像とはちょっと違っていた。『ナターシャ』というタイトルから私は勝手に華奢で繊細で清楚な、陰のある女の子を想像していたのだが、実際のナターシャは華奢で陰があるけれども、決して清楚ではなかった。それは私にとっての「ロシアの物語」のイメージが子どもの頃読んだ昔話のまま止まっていたからかもしれない。貧しくて、牧歌的で、クマが出てきそうな感じ。現代のロシアの物語はもっともっと黒い世界なのだ。

7つの短篇から成っていて、時間を追って一家がだんだんとカナダになじみ、生活も安定していくのがわかるのでほっとする。『世界で二番目に強い男』というのが一番好きかな。

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本文は精興社明朝。

2007年03月16日(金)15:10 by PINO - Category: bookguide
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