ISBN-4087602613
1995年1月
集英社
780円
536頁/文庫
カバーデザイン
=鈴木成一デザイン室
翻訳家
真利子さんの日記で取り上げられていた本。
平凡な老人が死亡するのだが、その遺言書には800万ドルをユダヤ教シナゴーグに寄付する(本人はユダヤ教徒ではないというのに)とあったから大変。遺言書を作成した弁護士フィル、シナゴーグの弁護士レオン、故人の勤務先の弁護士(それだけの額だもの、横領があったのでは?と疑いを持たれるのである)に、裁判所から任命された未知の相続人(遺族がいるかもしれないわけだし)の弁護士トム。それに故人が入院した怪しいクリニックの顧問弁護士エリックに、そこで偽造された遺言書を託されたサラ、他にチンピラ弁護士アラン……と大勢の弁護士が出てきて、法廷モノ?と思いきや、実際は多くの話し合いは法廷ではない、判事の部屋などで進むのでありました。著者は弁護士でもあるのだけれども、だからこそなのか、難しい法律用語がぞろぞろ出てくるわけではなく、わかりやすい言葉で物語は進んで行きます。弁護士たちのかけひきを楽しむ気軽なエンターテインメント、という感じでさらっと楽しく読めますよ。