ISBN-4938778262
1996年9月
フレックス・ファーム
5000円+税
240頁/210x210mm並製
Book and Cover Design
=Werner Design Werks Inc.
会社員の頃、時間に余裕があって天気もいい日のランチは、ヒルサイドテラスでパンを買って西郷山公園で食べる、ってのがお気に入りだった。そんな時間のある日は滅多になかったけど。そのヒルサイドテラスのパン屋さんは、お菓子や雑貨も売っていてそこで見つけたのがこの本。
カバーのない、洋書のような作りで、実際翻訳ものなんだけれども、驚くべきは料理の本なのにまったく写真がないこと! 文字だけなんだけれども本文オール2色刷り、という微妙なお金のかけ方で。おそらく原書に近いデザインなんでしょう、日本の本ではあり得ないような文字組も面白い。
写真がない分それぞれのレシピにちょっとした文章が添えてある。その文章がまたとってもアメリカンな感じでたとえば
ビデオの録画予約の仕方を知っていたら……、そして午前2時の映画をどっさり録画しておけば……。お楽しみの夜は約束されたようなもの。あなたに必要なものは、映画フリークの友人が2、3人と、大きいふたつき鍋に用意したガツガツ食べるスープ。
もちろん全部がこんな調子というわけじゃなくて、もっと役立つスープにまつわるうんちくなんかもあったりしてそれはそれで楽しい。
で、100以上のレシピが載っているわけだけど、実際この本を見ながら作ったことがあるかというと、ほとんどない。だって料理本ってパラパラ眺めながら「あっ、これおいしそう」と思って作ることが多いでしょう? 写真がないとそれができないから辛い。写真がないのに名前だけ見たんじゃどんなものか想像できないレシピも多いし。特に“民族的スープ”の項なんて「チョッピーノ? ストラッチャテッラ? タラトール?」ともうまったく。あとですね、やっぱり日本の本じゃないからね、知らない食材や手に入りにくい食材も多いわけです。「オルゾ? パースニップ? グレモラータ?」……カボチャも日本のものとは違うし。カップ1も250ccだし。
なんてことを書くために久々にこの本を引っぱりだしてみたわけだけど、でもやっぱり「スープ」ってなんか素敵な響きなんだよね。最近ル・クルーゼも買ったことだし、材料が手に入るもの限定で順番に作ってみようかしら。