ISBN-4105436015
2003年9月
新潮社
1700円+税
380頁/四六変形並製
装幀=新潮社装幀室
一語一語噛み締めるように読んだ本のあとは何か気軽なものを、というわけでセレクト。すみさん&にえさんのサイト(
ほんやく本のススメ)で見つけ、Amazonの画像のカラフルなカバーが印象的だったので。
これはシングルトンもの、ということになるのかしら。主人公は三十路の女タクシー運転手。彼女は5台の(5色の)携帯電話を使い分けていて、それぞれの電話は5人(!)の恋人との連絡用なのである。でもさあ、新しい恋人と出会った時に「電話番号教えて」ってことになるわけでしょ。ってことはほんとうなら常に恋人の数プラス1台の電話がないとダメなんじゃない? なんて細かいことはともかくとして。その5人がまあどれも問題ありな人たちなわけだけれども、そこに2つの電話番号を知ってしまったトゥインクル(瞳キラキラ)氏が加わって……。
なんて書くとドタバタ劇のようだが、そうでもない。登場人物それぞれに心の傷があって、それぞれ今どきの問題で。かといって誰かに感情移入できる、ってものでもないんだけれども。
ともかく気軽に読める、かといってくだらないものは読みたくない、という今の気分にぴったりな本でありました。
about book design...
Amazonで表1の画像を見たとき「ポップでかわいい!」と思ったんだけど、実物を見ると。携帯の絵が……どうせやるならもっと作りこめばいいのに。特定の機種に見えない範囲でやるのは難しいんだろうけど。
それから出版社を問わずなぜかシングルトンものに多いこの版型、四六よりも左右がちょっと短くて持ちやすいから好きなんだけれども、この本、小口のあきがものすごく狭い。だから読むとき、親指が文字にかかっちゃうのよ。