ISBN-4120029417
1999年9月
中央公論新社
1600円+税
196頁/四六上製角背
装幀=木村裕治
+杉坂和俊
(木村デザイン事務所)
写真=山本豊
これもきっかけは翻訳家藤田真利子さんのサイト(
書斎周辺)。
恋愛小説なんて読むのはものすごく久しぶりだ。と思いつつ過去ログリストを見ると。恋愛小説と言えないこともない、ってのなら読んでいるが、これぞと言えるものは4年くらいさかのぼらないと見つからない。枯れているなあ。
この本の感想を言うのは難しい。パリに住む日本人の男女のところにひょんなことから数日間同居することになった新婚旅行の男女。その4人が主人公。その設定はあまりありそうなものじゃないけれども、語り手である女性が魅力的で、すっと感情移入することができる。彼女は犬を飼っているが、タイトルが“ドッグズ”と複数形なのがミソ。そして、ああそうだ、大人の恋愛にはいろんな過去もつきまとうのだ。踏台となっているものもあれば、ただ転がっているだけのものも。
もう甘いだけの恋愛小説なんて浸れない人に。寒い日におすすめの一冊。
この著者の本を読むのは初めてなのだが、本書は“初めての「恋愛」小説”だそうで、それまではミステリなどを書いているらしい。読んでみようかな。
そしておそらくこれが今年最後に読み終えた本。もう1冊読めなくもないけれども、これを最後にしておきたい。そんな風に思える本に年の終わりに出会えたことは幸せ。
about book design...
写真と欧文のタイトル&著者名。洋書っぽく見せることを狙ったのだろう。日本語は下の方に小さく入っている、帯がついた状態を見たいなあ。
物語の舞台はパリだけれども写真の女性は外国人だ。だから内容に全然関係のないカバーではあるが。まあ犬の写真にしないだけよかったけど。