ISBN-4152084030
2002年3月
早川書房
1800円+税
288頁/四六上製丸背
装幀=
ハヤカワ・デザイン
読もうと思ったきっかけは忘れてしまったが、それなりに売れた本らしい。カバー袖には
スティーヴン・キングをして「ヒッチコックの最高傑作に比肩するスリラー」と言わしめた、異能の大型新人のデビュー・ノヴェル。
なんてあるけれども……。
事故死したルームメイトの小説を自分が書いたものとして発表してしまう主人公。それはベストセラーになるのだが、脅迫者が現れて……という特に驚きのないストーリー。ただ平易な文章なのでさくさく読めるし、結末も後味の悪いものじゃないから(むしろ能天気と言うべきか)性的な部分を除けばジュニア向けになるか、といった感じ。いや、ジュニア向けの小説は結構大人が読んでも面白いものが多いから(講談社のユースセレクションとか)失礼か?
まあ気軽な楽しみとして読むにはいい本、といったところ。
ところでこの著者、『ブレンダと呼ばれた少年』を書いた人なのね。そちらは未読だけれども、よく話題にされているのは見かける。優れたノンフィクションライターは必ずしもよい小説家ではない、ってことか。
about bookdesign
これは……もしかして原書のデザインそのまま?と思ったのだがそういうわけでもないらしい。写真の男性はアメリカでは一般的な人のイメージなんだろうけれども、日本人から見ると結構ごつい。主人公はもうちょっと繊細そうなイメージがあるからだいぶ違うし。それに毛穴まできっちり見える写真はあまり気持ちがよくはないなあ。そして気持ち悪いと言えば、顔が消されている写真ってものすごく不快じゃないですか? それに確かに人の死も出てくるけれども決して血なまぐさい話じゃない。血のついた原稿もなんか場違い。