『彼女の部屋』藤野千夜

ISBN-4062120305
2003年10月
講談社
1600円+税
232頁/四六判上製丸背
装丁・装画=玉村幸子
文庫になった時の朝日新聞の書評がきっかけで。
読みはじめてすぐに「うわ、この作家、好きかも!」と思う。こんな感覚は久しぶりだ。最近好きになった作家では近藤史恵がいるけれども、彼女の場合は読みながらじわじわと好きだと思う感じだった。それがこの本は、読み始めてすぐに好きだと思う。どこがどう好きとかいいとかじゃなくてとにかく好きな感じ。
しいて言えばちょっと川上弘美に似ているかなあ。唐突なことが起きても特に理由も説明もおちもなくそのまま話が進む感じとか。私が最初に読んだ川上作品は『神様』なのでいつまでたってもあのクマのイメージなのです。でも川上弘美は好きではあるんだけど、なんか手放しで好き!と言えない感じがあるのだが、それが何が引っかかっているせいなのか自分でもよくわからないけれども、この人は好き!と言える、大きな声で好き!といいたい感じ。

本書は6つの話がおさめられた短編集で、どれも普通の話のようででもちょっとだけ(1つだけとっても)奇妙だったりして、ああでもその内容ももちろんだけど、それ以上に文章の感じとか表現とか主人公が発する一言や雰囲気や、そんなものが好きなんだなきっと、だからすぐにひきこまれたんだろう。

と全然本の感想になっていないけれども、でも手放しで好きだと思える作家に出会えた幸せ。他のも次々読んでみよう、と著者略歴を見て気づいた。この人芥川賞作家だったのね。

about book design...
本文はイワタオールド。
見返しが色紙に1色刷なんだけど、前後で色も全く違って絵柄も違う。
2008年01月19日(土)12:23 PINO - No comments - No TrackbacksTrackBack用URLTrackBackフォーム
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